水は生命の源
水は、人体にとって最も重要な栄養素です。あらゆる栄養素は、水がなければその機能を果たすことができません。栄養素は、水なしでは体内に侵入することも、移動することも、代謝(成形活動)することもできないのです。
人は、水さえあれば、長く生きることができますが、食物が大量にあっても、水がなければ生命維持はできません。
体内の水分が2%減少すると、のどが渇き、尿量が減少する。6%減少すると、激しい渇き、舌の乾燥、動悸がおこる。10%減少すると、著しい循環障害、意識障害、けいれん、がおこる。15~20%減少すると、死にいたります。
視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚などの感覚器官、分解、吸収、合成、同化、循環、燃焼、排泄などの代謝にいたるまで、体内の物理的・化学的なあらゆる生命活動は、水を介して営まれています。水は、生命の源です。水の質、摂り方によって、健康は大きく左右されるのです。
良質な水の条件
① 安全性
飲用として使用する水は、化学物質、農薬、重金属、微生物など、異物を一切含まない水です。今日では、水道水、井戸水、清水などすべての水が安心して飲めなくなってきました。
② ミネラルバランス
水が体内で十分機能するには、ミネラルがバランスよく含まれ、イオン化していることが必要です。自然界の水にはミネラルがイオン化して含まれています。
③ 溶解力、浸透力
溶解力・浸透力が高い分子構造の水が、水本来の機能が高くなります。溶解力の高い水は、体内の代謝を促進する機能が優れています。
さらに浸透性の高い水ほど、栄養素や老廃物を円滑に運搬することができるので、生命活動が活発になります。
現代人が飲んでいる水は安全ではない
日本の水道水は諸外国に比べて、消毒用の塩素が多く含まれています。トリハロメタンやPFAS(有機フッ素化合物)など発がん性が疑われる化学物質が含まれていることもあります。その他数十種類の、得体のしれない化学物質が含まれています。
井戸水は清水と同じですから本来はおいしく良質な水ですが、現在の井戸水は多くが汚染されています。農薬、工場廃液、PFAS、洗剤成分などで汚染されている可能性があります。
近年では、天然水がボトルに入って販売されています。中にはミネラルウォーターとして販売されているものもあります。大半のボトル水は、ボトリングする時に加熱やフィルターでろ過時に天然水とは性質が異なる状態になります。
電解水(電気分解水)や還元水のボトル入りや製造機器が販売されていますが、自然水とは異なる水になり、体内では水の機能が十分果たせない怖れがあります。
水素が多く含まれる水が体に良いといわれ、ボトル入りや製造機器が販売されています。水素イオンが体内の活性酸素を中和して、健康になるといわれていますが、血中の水素イオン濃度が急に高くなると、体液のpHバランスが崩れて体調がダウンする怖れがあります。
水分の補給には、ミネラルとエネルギー源が含まれるスポーツ飲料が良いといわれています。そのためスポーツ時、夏季、発熱時にはスポーツ飲料を飲むことが多くなります。しかしブドウ糖と合成クエン酸と4つのミネラルだけを水に混ぜただけの水は、体内成分のバランスを崩して逆に体調を悪くする怖れがあります。
安全で健康的な水
人工的な手を何も加えない安全な自然水を日常的に飲むためには、山奥で生活するしかありません。普通の環境に生活している場合は、水道水を浄化して、さらに天然水に近い水に戻す機能をもつ浄水器を使用するのが合理的といえるでしょう。