飲・食

外食対策

外食時の心得
……ダメージを最小にするには

外食時の問題点

食べることは、だれにとっても大きな楽しみです。そのため外食産業が花盛りですが、食材の質、調理の仕方、添加物、調理器具、洗剤など問題だらけです。特にファストフードは、特に注意が必要です。ファミリーレストランや回転ずしなども、化学的な添加物や質の良くない食材が多量に使われています。コンビニ弁当や駅弁なども同様です。

独身者で、3食外食が普通という人は大抵体調を崩しています。昼食だけ外食の人も、多くは体調が良くないようです。

「食は血となり血は肉となる」の言葉どおり、食物が細胞の質を左右しますから、粗悪な食物で体質悪化は必然です。

 

ヘルシーレストラン

最近は、健康的なヘルシーレストランやマクロビオティックレストランが増えています。しかしレベルの差は、大きくあります。こだわりの食材を一部使っている店から、徹底的にこだわって、安全で健康的な食材のみの料理を提供する店まで大きな差があります。

一般のレストランでも、有機食材をうたうものが多く見られるようになりました。ふつうの料理に漢方薬を加えて、薬膳料理と称する店もあります。紛らわしくて判断が難しい時代ですから、よく吟味して選ぶことが必要です。

そば、うどん、ラーメンなどめん類の店にも大きな違いがあります。小麦粉をはじめ、素材の質が重要です。

 

食材の質

外食産業で使われる食材は、多量の農薬や化学肥料を使用した農産物、多量の添加物を使った加工食品等、大半が要注意食品です。

また嗜好品は、ほとんどが質の良くない食材と添加物の集合体です。菓子、クッキー、チョコレート、ケーキ、和菓子、菓子パン、アイスクリーム等々です。

おいしいものには、たんぱく質、油、砂糖の3つが多く含まれています。しかしこれらが最もやっかいです。体内では、もっとも悪さをします。

老化の元凶が明らかになっているAGE(最終糖化産物)は、体内タンパク質・脂質・糖質が変性して体中のいたるところに溜まったものです。AGEは、慢性病の重大な原因にもなります。そこへ多量の化学物質が入ってきて、細胞にダメージを与えます。

 

調理法

効率を重視するレストランでは、大半の食材が冷凍保存されていて、客に提供するときに電子レンジで加熱して出します。電子レンジで加熱された食物は、栄養素の分子が変性を起こします。分子レベルで変性を起こした食物を長年食べ続けると、細胞が変性を起こして癌など腫瘍をつくりやすくなります。

IH(電磁調理器)がテーブルの真ん中にあって、鍋物やしゃぶしゃぶを食べるスタイルの店で食事をすると、電磁波を浴び続けることになります。電磁波は、脳細胞、神経細胞、遺伝子に重大なダメージを与えます。

 

調理器具・食器類

鍋などの調理器具は、鉄、アルミニウム、ステンレス等金属が主流です。金属鍋で調理すると、素材の中にある有機酸や調味料の塩分によって金属が溶けて料理の素材に混ざります。金属は単体でイオン化すると、毒性が現れることがあります。さらに金属イオンは、料理のおいしさを下げます。特に長時間煮込む料理は、金属が多量に溶け出します。もっとも問題な金属イオンは、クロムとニッケルです。ステンレス鍋からは、クロムとニッケルが多く溶け出します。またアルミニウムは、脳に蓄積してダメージを与えるといわれています。

溶け出すものがないのは、セラミックス、陶器、ガラス、ホーローです。したがって鍋類は、ホーロー鍋を使っている店が望ましいといえます。セラミックスや陶器は、重く割れやすいため店で使うには適していないでしょう。

 

洗剤

大半の店では化学的な合成界面活性剤の濃度が高い洗剤を使っています。食器も鍋も洗剤で洗った後、すすぎが不十分で皿に洗剤が付着しまま乾燥していることが多いものです。その皿に料理を盛ると、油に溶けて一緒に食べることになります。化学合成界面活性剤は、肝臓障害や癌をはじめ重大な病気の原因になります。

 

注意点・選び方

市販の食品の原材料表示を見ると、添加物がずらりと書いてありますが、すべて表示しているわけではありません。書かれていないものもあります。ふつうは、使用量の多い順番に書かれています。できるだけシンプルな材料の食品が、安全性が高いと言えます。

添加物の中でとくに注意すべきものは、油脂(とくにショートニング等)、アミノ酸(酵母エキス等)、防腐剤、保存料、砂糖、果糖、ブドウ糖、液糖などです。

パンは、小麦粉にこだわるべきです。小麦粉は、輸入品と国産では残留農薬の量が大きく違います。国内産・無農薬の小麦粉、天然酵母、無添加のものが、安全なパンです。

外食の場合は、店の姿勢やコンセプト、市販食品は、素材と加工法とコンセプトなどを見て判断します。最近は、インターネットのホームページで詳しい情報を公開していますから、判断材料はたくさんあります。

そば、うどん、パスタなどめん類は、粉にこだわることが必要です。国内産・無農薬で鮮度のよい粉、調味料は伝統製法でつくられたもの、めんの中に油を入れていないものが良質といえます。

 

解毒・中和法・排泄

外食の害を最小限にするためには、(1)事前の予防策と(2)事後処理を行います。

レストランに行くことが決まっているなら、あらかじめ予防策を取ります。良質な食事ができるレストランなら、何も考えなくて良いでしょう。問題は、普通のレストランに行かなければならない時です。有害なものが体内に入ってきても、速やかに中和・解毒・排泄できるよう準備が必要です。

血液中にミネラルが十分満たされていると、化学物質や酸化物質などが体内に入ってきたときに速やかにミネラルイオンによって中和されます。したがって事前に良質なミネラルを、摂っておくことが賢明です。良質なミネラルの条件は、ミネラル以外の余分なものが含まれないこと。100%天然であること。ミネラル組成のバランスが良いこと。吸収率が優れたもの(イオン化率が高い)などの物を選びます。ミネラル100%粉末の場合は、2~3g摂ります。

魚介類など、食中毒のリスクがある場合は、あらかじめ梅肉エキスを、1~3g飲んでおきます。いずれの場合も自分の体質・解毒能力を考慮して、摂取量を考えます。

解毒効率を良くするには、海藻や野菜が多く入っているメニューを選びます。動物食品は、できるだけ少なくします。揚げ物は食べずにおくか、ころもを外して少しだけ食べます。練り製品(ハム、ソーセージ、かまぼこ等)は、食べずに残します。加工度の高いものは、できるだけ残します。野菜でも葉菜類は要注意です。農薬が多いだけでなく、店で薬品処理をすることがよくあります。

体内に有害物質が入ってきたとき、肝臓・腎臓・副腎の機能が高いほど、体内での処理能力が高くなります。日ごろから、これらの機能を高めておくよう努めることが肝要です。

 

リセット法

要注意食物を多量に食べた場合は、速やかにリセットしておくことが賢明です。悪い食事を摂っても何も起こらず平気だという人もいます。そういう人が最も危険です。気づかないうちにじわじわと臓器が冒されて、深刻な慢性病を引き起こすことになります。すぐに反応が出る人の方が分かりやすく、すぐに対処できて大きな事態を招くことがなくなります。

リセット法は、原則 (1) 絶食 (2) 休息 (3) 肝臓・腎臓のケアです。

最も重要なのは、内臓の休息です。健康な人は絶食した方が良いのですが、現代人は絶食をすると危険な状態の人が多くいます。だれでも安全に行うことができるのは、葛オンリー食です。

内臓のダメージによりますが、1~2日間葛だけの食事で過ごします。もし少しでも障害が起こっている場合は、3~4日間葛オンリー食にします。

葛オンリー食にすると、体内では「オートファジー」のスイッチが入り、一斉に修復機能が働き始めます。その結果、余剰栄養素や老廃物が速やかに排泄され、疲弊した臓器は回復に向かいます。そのための所要時間はケースバイケースですが、10~30時間は必要です。

 

葛で体内クリーニング

葛は、体内の老廃物・毒素を排出して、血液や細胞をきれいにします。

体内の老廃物・毒素といわれるものは、実に種々様々です。乳酸、ピルビン酸、などの疲労物質、尿酸、アンモニアなど古い細胞の分解産物、脂肪の分解産物や酸化物質など、多くのものがあります。

これらの毒素(老廃物)が体内にたまると、様々な病気を引き起こします。毒素は、血管の中、細胞と細胞の間、細胞の中などにたまると、働きを妨げたり、細胞の異常を起こしたりします。これが、炎症や、腫れ、痛みを起こします。また、疲労、だるさ、イライラ、不眠なども起こします。また、シミ、しわ、皮膚の荒れなどにもつながります。

毒素を排出して体内のクリーニングを効率よく行うには、血液やリンパ液の循環と、肝臓・腎臓の機能を高めなければなりません。循環が良くなると、身体中にたまっている老廃物・毒素を、効率よく回収することができます。回収された老廃物・毒素は、尿、便、息などと一緒に体外へ排出されます。このとき、体外排出の主役として働くのは、肝臓と腎臓です。葛は、血液・リンパ液の循環を良くして、肝臓・腎臓の機能を強力に高めます。

 

 

【食べ方の例】

(1) 葛粉(本葛100%)10~15gを鍋に入れ、水150~200mlを加える
味付けに、塩、みそ、しょうゆ、梅干、ショウガ、ハチミツ、メープルシロップ、などを好みで適量入れる

(2) ゆっくりかき混ぜながら、5~10分加熱する

(3) 透明感が出てきたところで、火から下ろす
器に移して、温かいうちに食べる

セラミックス(エンボス加工)の鍋、フライパン等を使用すると焦げ付きにくく、後処理の手間が省ける。