サプリメントの根本的な考え方
近年、サプリメント(健康食品)を飲用する人が急速に増加してきました。昭和40年代に健康食品が世に出てから、驚異的な発展を遂げてきました。これほどまでにサプリメントが増加してきたのは、健康に不安をもっている人がいかに多いかを物語っています。
今日は医学が発達して病人が減少するはずなのが、逆に異常なほどに増加してきました。現代人の病気の大半は、生活習慣病といわれる生活の不調和からおこるタイプのものです。原因が毎日の生活にある病気は、薬を飲んで治るものではありません。そのことに気づいた人々が、サプリメントに救いを求めているのです。
また、化学薬品の副作用が表面化してきたのも普及要因の一つです。化学薬品以外の物を求める世の中のニーズがあり、医師や薬剤師の考え方の変化もあって、大半の病院では漢方薬の処方が増えてきました。しかし、昨今の簡易型漢方薬の効果は十分とはいえず、さらに確実な効果を期待する人々の目は、サプリメントに向けられてきました。
現在、サプリメントは数千種類が市場に出ており、玉石混交の様相を呈しています。最も適切なサプリメントを選ぼうとしても、判断基準もデータも不十分です。人々は、広告や口コミで縁あるものをとりあえず利用しているというのが現状です。厚労省では一応の基準を設けてはいるものの、歴史が浅くデータも少ないため的確な判断の指標といえるものではありません。
当局では、保健機能食品という基準を設け、この中に栄養機能食品と特定保健用食品の2種があります。これらの基準に適合したものが安全で有効なものというには、疑問が大です。少なくても、大きな害はないだろうということにすぎません。
安全性・有効性とは別に、サプリメントの根本的な考え方にも多くの疑問と問題点があります。そもそも、サプリメントに目が向けられてきたのは、人体に摂り入れるものはできるだけ自然なものが良いという見方が優位になってきたからです。自然界にあるもので食物に近いものは、長い人類の歴史の中で多くの人体実験がなされてきています。短期間の動物実験より、はるかに安全性・信頼性は高いものです。サプリメントは本来、そういう考え方のもとに造り出されてきたはずです。ところが、今日のサプリメントは、違った方向に向かっています。歴史は、繰り返されます。人類が自然界の草根木皮の利用の歴史から、今日の化学薬品にまで進化してきた同じことをサプリメントで再び繰り返そうとしています。有効な自然素材の中の、何が効を奏するのかを追求するという発想です。
有効成分を解明し、純粋な成分を取り出して利用しようという考え方のもと、多くのものが発見されサプリメントの形になっています。これらのサプリメントの問題は、2点あります。1点は、純粋な物質はいかに自然物由来のものであっても、体内に入いれば不調和をおこす元であり、場合によっては有害にもなります。過去の歴史の中で、純粋な物質を体内に摂り入れることはありませんでした。自然界のものは、多くの物質が複合して存在しています。単体で存在するものは、何一つありません。
たとえば塩のように、あらゆる動物の生命維持になくてはならないものがあります。塩は、自然界にあれば多くの無機質の複合した形で存在しています。無機質は、107種あります。かりに、塩の中から一種類の成分のみを抽出して体内に取り込めば、有毒成分として作用します。それは、体内のミネラルバランスを狂わせるためです。植物でも同様に、単体の成分を抽出して体内に摂り入れれば有毒になります。
もう1点は、サプリメントを製造する過程で多くの添加物が入ることです。当局が安全性を認めた物であれば大丈夫だという見方は、純粋な化学物質を安全として見ることと同様です。それは、サプリメントの本来の考え方とは相反するものです。
サプリメントは、有効な自然素材を主にして、その本来の形態と機能を損なわずに体内に摂り込める状態にして活用するものです。抽出や発酵を行った場合でも、元の成分と組成を残したままであるべきです。不自然な加工を加えたものや、不自然な添加剤を混入したものは、本来の姿とはいえません。
優れた本来のサプリメントは、素材の自然なバランスを保ち、効果が十分発揮できる形であるべきです。その上で、人体の主要な機能を効率よく安全に高上させるものです。主要機能が高まると、自己治癒力が高上します。自己治癒力の高上は、あらゆる身体障害を自ら改善する機能を高めることになります。病を治すのは、本来もっている自らの治癒能力です。いかなる治療も、すべてその治癒力を補助するものです。
人体の主要器官は、血液を正常に保つ機能と、全身細胞の機能をコントロールする器官です。小腸、肝臓、腎臓、脳神経系、内分泌系です。これらの機能が高まると、全身器官の機能が高まります。
良質サプリメントは、マイナス要素がゼロで、以上の主要器官を効率よく高上させるものです。
主なサプリメント…基本となるもの
【ミネラル】天然総合ミネラル
効用……血液浄化、代謝促進、自律神経安定、鎮静、全身細胞向上、(栄養の基本)、毒素中和
成分……カルシウム、マグネシウム、ケイ酸、鉄、リン、ナトリウム、カリウム、マンガン他、全73種類
【ハトムギ】全粒ハトムギ
効用……体内浄化…老廃物、水分、脂肪、異形細胞、等排出、抗腫瘍(抗癌)、抗酸化、利尿、消炎、鎮痛、鎮静、解熱、排膿、腸、肝臓、腎臓、膵臓、脾臓、循環器、泌尿器、リンパ循環、免疫システム、糖尿病、結石、リウマチ、イボ、ウオノメ、脂肪瘤、ガングリオン、皮膚(美肌…あれ肌、サメ肌、シミ、ソバカス、ニキビ)、神経痛、筋肉痛
成分……コイクセノライド(コイクセノリド)、コイクネール、ゲルマニウム、カルシウム、鉄
【田七人参】
効用……浄血、造血、止血、脂質代謝促進、抗癌、抗酸化、抗炎症、免疫力向上、鎮静、鎮痛、利尿(浮腫抑制)、 内分泌腺(ホルモン)、肝臓、循環器(心臓、血管、血圧)、膵臓等の機能向上、血液粘稠性改善(血液サラサラ)
成分……デンシチン(アミノ酸)、パナキシトリオール(アセチレン化合物)、サポニン配糖体(ジンセノサイド、β―シトステロール等12種)、フラボノイド類、セスキテルペン類、エステル、有機酸、ミネラル(ゲルマニウム、鉄、カルシウム)
◇フラボノイド類……心臓疾患
◇サポニン配糖体……肝臓・副腎高上
免疫力高上(マクロファージ高上⇒ 抗癌)
◇ジンセノサイド……抗癌、抗疲労、抗ストレス、鎮静
◇パナキシロール……抗癌
◇デンシチン……止血
◇アセチレン化合物……抗癌
◇ゲルマニウム……免疫力高上(インターフェロン誘発)
◇サポニン……ステロイド性サポニン、アラサポニンA、アラサポニンB
⦿ 高麗人参……0.3~3%含有
⦿ 田七人参……7~12%含有
【葛エキス】
効用……浄血、血行促進(特に脳・冠状動脈の血流増)、保温、免疫システム改善、組織強化、組織柔軟化、老化防止、消炎、鎮痛作用、鎮痙作用、血圧安定、血糖降下、解毒、止瀉(下痢止)、自律神経・内分泌腺高上、抗腫瘍、胃、腸、肝臓、腎臓、副腎、膵臓、脾臓、循環器機能高進
成分……イソフラボン(ダイゼイン、ダイジイン、プエラリン、ゲニステイン、ホルモネチン、プエラリン‒キシロイド等10種以上)、サポニン(クズサポニン、ソーヤサポニン)β‒シトステロール、アラキン酸、アラントイン(核酸分解物)、ピニトール(豆由来糖鎖)
【紫イペ】
効用……自律神経安定、内分泌腺(ホルモン)、腸、肝臓、副腎、免疫システム、抗酸化、抗腫瘍
成分……キノン(ラパコール)、キシロイドン、フラボノイド、ラパチェノール、カルノソール、ステロイドサポニン、テコミン(アルカロイド)、コエンザイムQ、グリコシド、テルペン、植物ステリン、サポニン、タンニン、ぺキチン、オシロイジン、オルトキノン、エステル、酵素、カルシウム、リン、カリウム、マグネシウム、亜鉛、鉄、マンガン、銅、チタン、ホウ素
◇ラパコール、キシロイドン……抗生物質様作用
◇紫イペ・別名……ラパッチョ(スペイン名)
タベブイア・アベラネダエ
【プロポリス】
効用……副腎機能高進、内分泌腺、免疫力、免疫システム、殺菌、抗腫瘍、循環器
成分……有機酸、ミネラル、エステル、アントシアニン、フラボノイド(フラボノール、フラバノン、カルコン等40種)、ポリフェノール