危険物質

歯磨き

歯磨き

歯や歯茎の健康を保つためにも、毎日の歯磨きを正しく行うことが大切です。歯の磨き方については別の機会に述べることにして、ここでは歯磨剤について再検討してみましょう。

歯を磨くためには、良質な歯ブラシと安全・良質な歯磨剤が必要です。市販の歯磨剤を調べてみると、かなりリスキーなものが多いことが分かりました。歯磨剤には多くの薬剤が入っています。特に人体に害が考えられる成分は、洗浄剤、殺菌剤、保存剤などです。これらの成分は口内の有用菌(常在菌)を殺してしまうため、虫歯や歯周病の原因をつくってしまいます。口内には、健康を守るための常在菌が多く住んでいて、有害菌の攻撃から守ってくれています。特に洗浄剤(界面活性剤など)は、粘膜から吸収されて全身に回り細胞の核にまで入ってダメージを与える怖れがあります。核の中には遺伝子が数十万個もあり、生命維持の重要な役割を担っています。

EU(2015年)とアメリカ(2016年)では殺菌剤として使用が禁止された複数の薬剤が、日本では現在も使用されています。

フッ素

フッ化ナトリウムが含まれている歯磨剤があります。フッ素は虫歯予防に有効というエビデンスはなく、有効であろうという期待だけで使われています。

一方では、子供の知的発育に有害という疫学調査報告が複数あります。

液体歯磨剤(口腔洗浄剤)

液体歯みがきは、イソプロピルメチルフェノールなどの強力な殺菌剤が使われています。

通常、消毒、薬用石けん、ニキビケア製品など外用に使われるものです。こんな強力な薬物を口内に入れたら、どんなことになるか想像ができると思います。

歯科医のおすすめ歯みがき

歯みがきは、ブラシだけで何も付けずに磨けば十分に虫歯・歯周病予防になるというのが、多くの歯科医の見解です。虫歯の第一の原因は歯の汚れですから、良質な歯ブラシでソフトに小刻みに動かしてていねいに磨けばよいのです。

安全・有効な歯磨剤

以下のもので歯を磨くと、安全・効果的で口内がとてもさわやかです。後で食事をしても、味を損なうことなく、食事がおいしくなり快適です。

ミネラル

天然の良質なミネラルは、歯茎や口内の粘膜から吸収されて、細胞の働きを活発にします。また歯垢(汚れカス)を分解して歯に付着するのを防ぎます。そのため虫歯や歯周病の予防に役立ちます。

天然塩

天然の塩は、ナトリウムをはじめその他ほとんどのミネラルが含まれています。

ナトリウムは歯茎の組織を引きしめて、健全に整えます。歯周病の予防には、大変役立ちます。

なすのへた黒焼

昔、なすのへたの黒焼を歯みがきに使っていた人々がいます。
ナスの「へた」を塩漬けにして、これを酸化しないよう密閉して炭化するまで焼いて粉末にしたものです。これで歯を磨くと、歯と歯茎を健全にすることが言い伝えられています。

■歯みがきの基本成分(表の赤色の成分は、特に有害性の怖れがあります)

目的 成分 作用
研磨剤 リン酸水素カルシウム
炭酸カルシウム 等
歯の表面の汚れを落とす
磨きすぎると歯が削れる
湿潤剤 グリセリン、ソルビトール、
プロピレングリコール等
適度な湿り気を与える
クリーム状を保つ
発泡剤
(洗浄剤)
ラウリル硫酸ナトリウム (AS)
直鎖アルキルベンゼンスルホンサン塩(LAS)等
洗浄効果
粘結剤 アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、カラギーナン 粉末と液体を混合し
クリーム状を保つ
香料 サッカリンナトリウム、
メントール、ミント類
口中の爽快感を与える
保存料 塩化セチルピリジニウム、塩酸クロルヘキシジン、塩化ベンザルコニウム、塩化メチルベンザルコニウム 等 成分の変質・腐敗を防止

 

■薬用歯磨の承認成分(厚生労働省・医薬部外品歯磨剤)

効能 主な薬用成分
歯周炎(歯槽膿漏)の予防 ε―アミノカプロン酸
グリチルリチン酸
β―グリチルレチン酸
塩化ナトリウム
酢酸dl―α―トコフェロール
歯肉炎の予防 イソプロピルメチルフェノール
塩化セチルピリジニウム
トリクロサンアスコルビン酸
アスコルビン酸
むし歯予防 フッ化ナトリウム
モノフルオロリン酸ナトリウム
歯石の沈着防止 無水ピロリン酸ナトリウム
リン酸三ナトリウム
ポリリン酸ナトリウム
ゼオライト
口臭防止 ラウロイルサルコシンナトリウム
銅クロロフィリンナトリウム
塩化リゾチーム
ヒノキチオール
タバコのヤニ除去 ポリエチレングリコール
ポリビニルピロリドン
ポリリン酸ナトリウム